本多由佳
東京都営地下鉄大江戸線の都庁前駅(東京都新宿区)に、12言語に対応する翻訳機材が導入された。マイクを通じて話した内容が翻訳され、透明なディスプレーに文字で表示される。外国人観光客の利便性を高めてもらう狙いで、設置駅拡大を検討するという。
都交通局によると、来年の世界陸上やデフリンピックの開催も見据えて導入した。
これまで英語や中国語ができる案内スタッフ「コンシェルジュ」を一部の駅に配置していたが、新たな機材では韓国語やタイ語、ミャンマー語など多様な言語での案内が可能になった。キーボード入力もできるため、聴覚障害者への案内にも活用できる。
都庁の展望室目当てに多くの外国人観光客が利用する都庁前駅で2月29日に設置したところ、すでに1日20件程度、活用されているという。男性駅員は「(大江戸線の)終点駅で外国人からの忘れ物の問い合わせなども多く、対応に苦慮することがあった。母国語でのやり取りが可能になり、スムーズに対応できるようになった」と話している。
今回の導入にかかる費用は、ディスプレーの費用や翻訳システム利用料を含めて約160万円。都交通局は、効果を見極めた上で来年度以降、設置駅拡大を検討していくとしている。(本多由佳)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル